常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

a long face

JT OnlineにあったMOFA gets E for effort in 'with or without U' farceという記事から英語の表現を探ります。見出しからも推測できますが,筆者は日本でパスポートを更新する時に感じた欧米諸国にはない窓口での煩雑な手続きの模様を,皮肉を交えながら伝えています。
Clerk nodded, and went to a back room for a long powwow with his bosses. He came back with a longer face.
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fl20101207ad.html
筆者の不満に屈して受付は裏方にいる上司に相談しにいきます。長い話し合い(powwow)の後に帰ってきた受付の表情を形容することばがa longer faceでした。今回はこのlong faceに着目したいと思います。直訳すると「長い顔」ですが,実際英和辞書を引いてみると「[通例 a〜]浮かぬ[悲しげな、ふきげんな]顔」という意味がありました(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。上司に相談したが,議論は不毛に終わったことが上記のことからもわかります。
英語のlong faceが「長い顔」とならないのであれば,「顔が長い人(面長の人)」を英語でうまく表現するためにはどうしたら良いのでしょうか。同辞書でさらに調べを進めてみたところ,このことに関して詳しい記述がありました。英語で「彼女は面長だ」というのは英語で“She has an oval face.”とすればうまく通じるようです。日本語から英語への直訳は危険ということを改めて再認識しました。(ゼミ生 camel)