常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

prod

ゼミ生Shoheiです。本日付(11月26日)のDYのトップ記事に北朝鮮が韓国へ砲撃したことが取り上げられています。その見出しから,今回はprodをご紹介します。
U.S. prods China on DPRK
Clinton to discuss Korea crisis with Chinese foreign minister
prodを辞書で引くと,
『スーパーアンカー英和辞典』(第4版,学研教育出版)によると,
(prod A to do/ prod A into doing)
…するようにA(気乗りしない人)を駆り立てる,に刺激を与える,促す(⇒intoのあとには名詞もくる)
一方,LDOCEでは
To make someone do something by persuading or reminding them that it is necessary, especially when they are lazy or unwilling
とあります。これを踏まえて上記の見出しを読み返すと,「アメリカは北朝鮮へ中国をけしかけている」と解釈できるかと思います。中国は北朝鮮との歴史や,6カ国協議において北朝鮮を引きとめておきたいという考えから,北朝鮮に対しては及び腰外交なのです。そんな中国の様子をピタリと言い当てている単語が今回のprodということなのですね。
ちなみにDPRKはThe Democratic People’s Republic of Koreaの略称で北朝鮮を意味します。North Koreaと共におさえておきましょう。
今回の記事の見出しはたった5単語ですが,十分アメリカ,中国,北朝鮮の3国の関係を思い浮かべやすくされています。“新聞は忙しい人が情報をすぐ得られるように作っています”と新聞社に勤めている方の言葉を,この見出しを見たときにふと思い出し,私個人の英語目標の一つであるword choiceの身近な例を感じました。(ゼミ生 Shohei)