常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

filibuster

昨日のDY(11/04/10付け)にあった一面の記事から英語の落ち穂を拾います。記事はオバマ大統領率いる民主党の大敗を伝えるものです。大敗を受けて民主党上院議員であるDick Durbin氏は以下のように述べています。
Dick Durbin, the No. 2 Senate Democrat, said no significant legislation would pass without input from Republicans.
“We need to move beyond filibusters and enter a real conversation about passing legislation that this country needs,” he said.
今回着目する表現はfilibusterです。普段あまり頻繁に見る単語ではないので早速辞書で調べてみますと,「審議引き延ばし戦術(法案の通過などを防ぐための長演説による議事進行妨害);議事進行妨害者」とでていました(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。念のため英英辞書(LONGMAN Advanced American Dictionary)でもその意味を調べてみると“POLITICS: to try to delay action in the Senate by making very long speeches”とありました。日本でよく見られる「牛歩戦術」に似た行為はアメリカでもあるようです。
ねじれ議会になってしまった今,民主党は強行的に法案を通過させるのは難しく,共和党と妥協点を見つけながら法案を通過させなければならない状況になってしまいました。この中間選挙(mid-term election)結果が今後の米国経済にどう反映されるのかが今後の焦点になりそうですね。(ゼミ生 camel)