常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

終わりを告げるknell

The Japan Times ONLINE(2010年10月27日付)から英語表現を拾います。以下はSony bids adieu to the Walkmanという記事の一部引用です。
Sony announced Monday it has ceased production of the classic, cassette tape Walkman in Japan, effectively sounding the death knell of the once iconic, now obsolete device.
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nb20101027a3.html
この記事はソニーがカセット型ウォークマンの国内生産・販売を終了したことを伝えるものです。今回はknellを注目表現として採り上げます。『新英和中辞典』(第5版,研究社)を調べると「鐘の音,鐘声;(特に,教会の)弔いの鐘,(事の終わりを示す)凶兆」,またsound the knell of…で「…の弔いの鐘を鳴らす,…の廃止[没落]を告げる」とありました。このことから,「ソニーのカセット型ウォークマン事実上の終了」といった訳ができるかと思います。事実上といいますのは,日本国内での生産・販売は終わっても,中国での生産や中国をはじめとするアジア市場や北米,ヨーロッパなどでの販売は継続されるそうだからです。当時は大ブームを巻き起こしたカセットウォークマンも少し前のMDやそして今日のi Pod等の登場により終焉を迎えてしまいました。人々の音楽を楽しむスタイルは変わっていくものなのですね。
次回はカメ女さんです。 (ゼミ生 pear