常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

camaraderie

もう一つJT(10/15/10付け)にあったチリ鉱山で起きた奇跡の救出劇を報じる記事のリード文から英語の表現を拾います。
They were inspired by the miners’ fortitude and camaraderie. They were amazed by the engineering feat that saved the men’s lives. And they were grateful for some good news for a change.
注目する表現はcamaraderieという少し長めの単語です。まず文頭にtheyがありますので,このtheyは漠然と一般の人々を指していることがわかります。では人々がinspireされたものとは一体何なのでしょうか。早速辞書でcamaraderieを調べてみると「(集団の構成員間の)友情,仲間意識(comradeship)」という意味で,フランス語から流入してきた言葉であることがわかりました(『アドバンストフェイバリット英和辞典』東京書籍)。補足説明でcomradeshipという単語にも出会ったので一緒に調べてみると「《公式的》仲間[同志]であること,同志のつきあい;友情」というcamaraderieと似た意味がありました(『アドバンストフェイバリット英和辞典』同上)。
英英辞書でもcamaraderieを調べると“a feeling of friendship that a group of people have, especially when they work together”と記されていました(LONGMAN Advanced American Dictionary)。この辞書の定義からもこの単語の持つ仲間意識の強さが伝わってきます。まさにこの鉱山で起きた奇跡は暗闇の中に閉じ込められた33名の鉱員のcamaraderieがあってはじめて起きたと言えるでしょう。(ゼミ生 camel)