常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

threshold

Lbow-Shoulderです。
本日(9月29日)の通訳演習の授業で「なぜ女性のほうが男性よりも泣くのか」という題材の音読教材を使いました。今回はその「謝罪」バージョンをYahoo!のトップニュースで見つけたので,ここから英語表現を拾っていきます。以下が文章の一部抜粋です。
Why don't men say 'I'm sorry'?
Women apologize more than men, but it's not because they commit more wrongdoing. They just think they do.
New research on apologies from Canadian psychologists finds that men have a "higher threshold" for bad behavior, meaning they just don't see "wrong" the same way women do, according to a study online in the journal Psychological Science.
http://www.usatoday.com/yourlife/sex-relationships/2010-09-29-apologies29_ST_N.htm
一部しか掲載していませんが,ここでは「男性よりも女性のほうがよく謝る」という内容です。記事の中で今回自分が注目したのはthresholdという単語です。辞書によると,thresholdは「(玄関・戸口の)敷居≪◆諸事象の移行を象徴」;鴨居;戸口,玄関」とあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。しかし文中でこれらの意味は当てはまりません。さらに辞書を調べると「〔心・生理〕閾≪刺激や変化に対して反応が出現・移行する境界点」とあり,例文にはShe had a high threshold of pain.「彼女は痛みを感じにくい人だった」,have a very low boredom threshold「すぐ退屈する」とあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。
Canadian psychologists findsとあるところからも,thresholdの意味は「閾」が適しています。また補足としてthreshold(閾)にはhighやlowを使って刺激の最小値の大小を表すことと動詞はhaveを使うこともわかります。
以前大学の一般教養の授業で「閾」について習ったことがあったので,今回ブログを書くにあたって閾(値)についての復習になったと共に閾とは英語でなんと言うのかについても学ぶことができました。次はb.m.さんです。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)