常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

オタクとotaku

ゼミ生Shoheiです。今回は,日本文化の一つ「オタク」について紹介させていただきます。
数年前から日本語の「オタク」は,秋葉原・眼鏡・パソコン・アニメ・フィギュア等の言葉関連付けられていました。一方,英語で「オタク」に当たる単語がいくつかあり,anorak・nerdgeekがそれにあたります。それぞれの違いは何でしょうか。
LDOCEによると…
anorak: BrE informal a boring person who is interested in the unimportant details of a particular subject does not know how to behave properly in social situations
nerd: informal someone who seems only interested in computers and other technical things - used to show disapproval
example: a computer nerd
geek: informal someone who is not popular because they wear unfashionable clothes, do not know how to behave in social situations, or do strange things
example: a computer geek
それぞれの定義に目をやると,英語の「オタク」は,何かに異常に詳しいだけでなく,服装,行動,社交性が悪く付き合うのが困難といったイメージを与えます。大きなadvantageとdisadvantageの両方をもっている人,という印象を英語の定義から感じました。また日本語のまま「otaku」という表現もあり,個人的には,そのほうが上記の3つよりやわらかい印象を受けます。
アメリカ留学中に,アジアからの留学生友達と日本人オタクについて話しあったことがあり,英語ではどのように表現しているか気になり記事にさせていただきました。英語の定義だけで「オタク」を判断するとあまり良い印象は持てませんが,今日の日常会話では英語でも日本語でも,「オタク」にはこういったネガティブな部分は少なく「何かに優れている人」という使用が多いのではないでしょうか。「オタク」と聞くと,秋葉原の眼鏡をかけシャツをジーンズに入れた男たち,といったイメージはもはや古いのでしょうか。言葉は常に変化し続けるものだなとふと感じました。(ゼミ生Shohei)