常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

meet O/ meet with O(解説)

ゼミ生3年のShoheiです。田邉先生からのご指名質問の,「meet O」 と「meet with O」の違いを解説したいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100918/1284790795
まず「meet O」から説明します。皆さんご存じのように「meet」は他動詞で「〈人・物が〉〈人・物〉に会う」という日本語訳として知られていますし(『ジーニアス英和辞典』大修館書店),日常生活でも使用頻度の高い英単語だと思います。「Let's meet in front of the station.」「Let's meet at 8.」など友達同士の会話でも用いられます。
一方,「meet with O」の意味を辞書で引くと,to have a meeting with someone ( Dictionary of Contemporary English「LONGMAN」)とあり,その例文はRepresentatives of EU countries will meet with senior American politicians to discuss the trade crisis.という風になっています。「meet with O」の日本語訳は,《主に米》〈人〉と約束して会談する,公式[正式]に会う《 いろいろ準備を整えて「会う,会談する」の意》,と載っています(『ジーニアス英和辞典』大修館書店)。ジーニアスのこの表現を使った例文は以下に紹介します。The prime minister met with the ambassador to the United Nations on April 12th. (首相は4月12日に国連大使と会談した)。このように「meet with O」は正式な場での話し合い,といったニュアンスが日本語訳と高い地位の職業名を使った例文からうかがえます。
「meet O」と「meet with O」との違いは,実際会う前からその会うことに対してどれだけ比重が置かれているか,そしてその会う人物によって大きく使い分けられます。
この「meet with O」は,田邉先生からのご指名質問ということで,今回調べて初めて知った表現でした。調べずに次にこの表現を見つけた時は,自動詞と他動詞の違いだけなのかなと思うだけで意味を理解出来ていないままかもしれませんでした。こういった事にも常に注意を払うことと,改めて,常時英心の大切さを感じました。(ゼミ生Shohei)