常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

crime-prone age(解答)

大変遅くなりましたが,先生からのご質問にお答えさせていただきます。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100910/1284099826
flipping through recent crime reports:近年の犯罪者の報告書をざっと調べるとflip throughで「ぱらぱらめくる」とあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。ぱらぱらめくるというニュアンスを少し出してみました。
a disproportionate number of perpetrators:過度の犯罪者数が
a number ofで「たくさんの」という意味ですが,さらにdisproportionateが付け加えられています。LDOCEによると,too much or too little in relation to something elseとあります。したがって,たくさんのよりも多いということを表現するために「過度の」としました。
conventional wisdom generally tags:世間の声によってレッテルを貼られる
conventional wisdomで「世間一般の通念」とあります。また街で見かけるタグ(値札)と違い,今回は動詞で「レッテルを貼る」という意味で使います(『ジーニアス英和辞典』同上)。
mounting frustrations:焦燥感が募ることで
mountは「山」という名詞の意味で有名ですが,今回は動詞です。辞書によると,「(感情が)高まる」とありました(『ジーニアス英和辞典』同上)。
a moribund economy:経済の低迷
moribundは「(組織・事業などが)活力を失った,活動を停止した」とあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。したがって,よくニュースなどで耳にする「低迷」という言葉に置き換えました。
rage seethes beneath the surface:腸が煮えくり返っている
怒りが収まらないという意味でより適しているのは「腸が煮えくりかえる」だと思い,このように訳しました。
pseudonyms:仮名
この他には,「偽名,ペンネーム」などの意味があります。ここで適しているのは「仮名」だと判断しました。ちなみに発音の注意点ですが,pseu-は/p/を発音せず,/s(j)u:/となります(『ジーニアス英和辞典』同上)。
glared at the offender:(本をぶつけてくる)人をにらみつけた
文脈からoffenderはthe guy behind me kept knocking the back of my head with the book he was readingのこと。
to no effect:何の意味もなかった
効果がない,つまり意味がないと訳しました。
Patience has its limits:堪忍袋の緒が切れる
「我慢の限界だ」をより日本語的に訳してみると,堪忍袋の緒が切れるという表現に至りました。
unmanageably obnoxious:とてつもなく不愉快だ
LDOCEによると,obnoxiousはvery offensive, unpleasant, or rudeとあります。そして(『ジーニアス英和辞典』同上)によるとunmanageablyは「手の施しようがない」とあります。マイナスの意味をかけることで,よりマイナスのイメージを表現してみました。
I wrote graffiti:落書きした
graffitiはイタリア語由来でgraffitioの複数形です。遺跡にある「(柱や壁に傷をつけて書かれた)掻き文字」から,「(壁に書かれた)落書き」という意味になったのではないでしょうか(『ジーニアス英和辞典』同上)。
caught him red-handed:現行犯で逮捕した
red-handedで「現行犯逮捕で」とあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。推測ですが,殺人事件の現場にて(血で汚れた)赤い手をもつ人は犯人であるとほぼ断定できますよね。そこから「現行犯逮捕」というのではないでしょうか。
But arrested he was:(事実)逮捕されたのは彼だが
語順が倒置であったため,強調するために(事実)と付け足しました。
charges were dropped:告訴は取り下げられた
chargeも様々な意味で知られていますが,今回のような場合は罪についてなので「告訴」と訳すのが妥当です。また,告訴を取り下げる場合はdropを使います(『ジーニアス英和辞典』同上)。
treated myself to:もっと自分に〜してあげられたのに
罰金を支払ったという前提があり,「罰金するお金があるなら」という仮定で訳しました。
・could be in for a nasty evolution:大荒れの展開になりそうだ
evolutionは「進化」という意味で知られていますが,辞書を引いてみると「展開」という意味もあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。そして,couldの意味も汲んで上記のように訳しました。
確かに30代の犯罪率は多いようです。その原因はやはり経済の悪化によるもの。自分もあと1年もすれば大学を卒業するので,できるだけ早く経済情勢がよくなってほしいです。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)