常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

atrophy

またまたNewsweek(07/19/10)のBig business Versus Obamaから。一行目のheはObama大統領のことです。
And he also inherited a government in which critical regulation across the board had badly atrophied.
今回はatrophyという単語を採り上げます。辞書で調べると「1.〘病理(学)〙(栄養不良などによる)消耗症, 萎縮(いしゅく) 2.(機能の)退化, 衰え;(道義心などの)衰退, 衰微」とありました(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。今回はそれが動詞で使われています。
ゼミ生の中にはすでに意味を知っていた人もいるかもしれません。というのもCharles Brwone教授(明治学院大学)が以前,田邉ゼミの夏合宿でlectureをしてくださったときにlanguage atrophyという表現を教えてくださったからです。language atrophyは「言語喪失(衰退)」などと訳され,言葉を忘れてしまい,使えなくなってしまうことを指します。EFL環境の日本では英語は生活言語ではないので,意識的に学ばなくてはlanguage atrophyに陥ってしまいます。Brwone教授はnative speakerですが,読書などを通して意識的に英語を使い言葉を維持しているとおっしゃっていました。
田邉先生もよくおっしゃっていますが,If you don’t use it, you'll lose it.なんですね。(院生 小山本)