常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

銭湯

おととい(6/27),父と二人で実家近くの銭湯に行ってきたgachaです。今まで銭湯にはあまり行った記憶はありませんが,入ってみるとどこか懐かしい感じになりました。今日のTHE DAILY YOMIURI(6月29日付け)にはアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『Departure』 のロケ地となった山形県鶴岡市内の銭湯,「鶴乃湯」のことが記事になっていました。昨年9月,老朽化により廃業になりましたが,その「おくりびと」の記憶を風化させたくないとの要望があり,修復を加え,一般公開がスタートしました。
以下が記事の小見出し
Departed, but not gone
まず,Departedが「おくりびと」の英語名『Departure』と掛けられているのはお気づきだと思います。しかし,ここで注目したいgoneという1語。田邉先生が,goneには全ての意味合いが含まれていると教えて下さいました。
実際,営業はされていないものの,番台やボイラー,冷蔵庫にその他の内装は1941年から続く営業当初のまま残されており,人々に当時の雰囲気と『おくりびと』の存在を印象づけています。鶴乃湯自体は無くなっても,人々の心の中に刻まれた思い出はそう簡単にどこかへ行ってしまわない(but not gone),そんな様子がこのgoneからは感じられます。
最近,昔ながらの銭湯の数はだんだん減ってきています。ただ,今でも残存する銭湯はどこか日本らしさを感じさせてくれます。映画のセットとしてだけではない価値がそこにはある様な気がします。(ゼミ生 gacha)