常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問#27に挑戦!

ちせです。ご指名質問#27に挑戦します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100626/1277528670
"history in the making"
「日本,決勝トーナメントへ」
historyは歴史というよりここでは「(人の)履歴, 経歴」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館),つまり日本代表の歩みを指しています。in the makingで「作られつつある, 発達中の, 修業中の」という意味です(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。He is a scholar in the making.彼は学者の卵だ。
nudged past 41 per cent despite the game finishing just before 5:30 am local time.
「瞬間最高視聴率は41%を上回った」
nudgeには「(…を)ひじでそっと突く, 軽く押す;(人の)注意を引く」という意味の他に「(ある状態などに)近づく」という意味があります。ただ,ここでは瞬間最高視聴率41.3%とのことを指していると考えました。
erupted in a crescendo of chanting and drumming as more than 1,000 fans celebrated the victory.
「歓声とドラム音は最高潮に達し,(渋谷のスクランブル交差点は)歓喜の渦に包まれた」
crescendoは音楽の「クレッシェンド」という意味の他に「最高潮(climax)」という意味があります。
・Japan, who arrived at the tournament in a miserable run of form
「最愛のコンディションで南ア入りした日本代表」
in a run ofで「(ある状態事事件などの)一続き, 連続」,formは「(競走馬運動選手の)体調, コンディション, 調子」という意味です(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。be in formで「調子がよい」となります。miserableはrunにかかっていると考えました。
for a place in the quarter-finals.
「準々決勝(ベスト8)の椅子をかけ」
quarter-finalsは「準々決勝」のこと。準々決勝は4試合あるので複数形になっています。
placeの他にもberthやticketなどが同様の意味で使われます。
Energy drinks were being guzzled by many fansas euphoria gave way to exhaustion and thoughts of a train straight to work.
「寝ずに観戦したファンの多くは栄養ドリンクを流し込み」
energy drinkは「栄養ドリンク」のこと。guzzleは「暴飲する;⦅時に⦆…をがつがつ食べる」という意味です(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。ヨーロッパやアメリカではこうしたドリンクは一般的ではなく,サプリという錠剤の方が好まれます。
・"Shower and straight to the office. It's worth it though."
「でも,それだけの価値がありました」
このthoughは文末に置かれる表現で,正確にはalthough it’s worth itです。口語表現にはよくみられ,「だけどね」,「けどね」に相当します。
・In Osaka, more than 50 fans plunged into the murky waters of the city's Dotonbori river
「決して衛生的ではない道頓堀川に飛び込んだ」
plunged into ~は「(水穴などに)飛び込む, 落ち込む」,murkyは「〈水が〉濁った, きたない」という意味で『プログレッシブ英和中辞典』同上),murkey watersはどぶ川のこと。Murky Pubは有名なIrish Pubの世界的チェーン店。
in a repeat of the jubilant scenes of 2002
歓喜に沸いた2002年の再現となった」
名詞repeatのこうした使い方は日本人学習者にはなかなかできません。