常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問#25に挑戦

ご指名質問#25に挑戦します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100626/1277527534
パラグアイの語源ですが,調べたところでは諸説あり,明確な答えはないようでした。そこで有力と思われる説を3つ紹介したいと思います。

1.「大きな川」
まず1つはグアラニー語で「大きい川から」という説(「ウィキペディア」)。パラグアイと同じく「〜グアイ」のつく「ウルグアイ」の語源は,(これも諸説がありますが)「巻貝の多い河」または「ウルという鳥の飛来する河」を意味するという説が最も有力であることから(「在ウルグアイ日本国大使館」),グアラニー語のguayが「川」を,Paraが「大きい」を指すと考えられます。「パラグアイの名前の由来」(http://www.mopi.us/blog/?p=128)にも少し異なりますが「Paraguaと呼ばれるオウムの名前, Paraguaという先住民族の名に由来するという説もあるが,いずれも共通するのはPARAGUAYの最後のYを川(水)と解釈する点である」とありました。

2. 「鳥の冠をかぶった人々の国」
パラグアイグアラニー語で「鳥の冠をかぶった人々の国」という説。これについては,これ以上,解説を見つけられませんでした,すみません。

3. 「パラグアの(ための)土地」
パラグアイの名前の由来」(同上)に「資料(Potagonismo Histórico del Idioma Guaraní por Roberto A. Romero 1993)によるとパラグアイは元々,Paraguaráyvyというグアラ二語から来ている。訳すと『パラグアの(ための)土地』となる。昔,『Paragua』という先住民の長がある土地(今のパラグアイの首都アスンシオン近辺)を治めていた所からそう名がついたのだが,後にやってきたスペイン人がうまく発音できなかった(グアラ二ー語のyvyはスペイン語にないため発音が難しい)ためにパラグアイとなった」とあります。とすればParaguayはhttp://d.hatena.ne.jp/A30/20100619/1276934718でも採り上げた,ロシア語の-ov,-ev,-inと同じということになります。

今回は『リーダーズ英和辞典』(第2版,研究社)や『プログレッシブ英和中辞典』(小学館),『ジーニアス英和辞典』(第3版,小学館),『アドバンストフェイバリット英和辞典』(東京書籍)などを当たってみましたが,記述を見つけることができませんでしたので,インターネットに頼ってしまいました。しかし,はじめに述べたように,どうやら明確な答えはないようです。(ゼミ生 Fu-min)

【参考文献】
ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/パラグアイ
「在ウルグアイ日本国大使館」
http://www.uy.emb-japan.go.jp/japones/Info%20Uruguay/Turismo%20en%20Uruguay.htm
パラグアイの名前の由来」http://www.mopi.us/blog/?p=128