常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Japan powered past Denmarkの質問に答えて

Persimmon柿生です。太文字の箇所をサッカー用語等を用いて訳しました。
Japan powers past Denmark to advance to World Cup's second round
「日本がデンマークをねじふせて,決勝トーナメント進出を決めた」
powerは「力でねじふせる」と訳しました。pastはサッカーにかかわらずトーナメント方式でよく用いられる表現で,「相手をかわす」という意味。
・Takeshi Okada's men wrapped up the group phase with six points,
岡田ジャパンは勝ち点6でグループリーグを終えて…」
wrap upの訳ですが,「終える」の目的語はグループリーグ(the group phase)です。six pointsは勝ち点。
Japan reached the knockout phase
「決勝トーナメントに進出した」
the knockout phaseとは,一発勝負の決勝トーナメントのことを指します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100625/1277431930
co-hosted with South Korea.
「韓国と共同開催した,日韓共同開催」
2002年に日本は韓国とW杯を共同開催しました。
Coach Okada kept faith with the side
「岡田監督は(自分が選んだ)選手達とともに自分の信念を貫いた」
keep faith withは「…との約束を守る」という意味(『ジーニアス英和辞典』第4版、大修館書店)で,sideは「(試合の)組,チーム」という意味(『ジーニアス英和辞典』同上)。
by the same scoreline
「同じフォーメイションで」
scorelineは「試合の結果」(『ジーニアス英和辞典』同上)という意味ですが,ここでは本田をトップにした「戦陣,フォーメーション」ととらえた方が意味が通じます。ちなみにFIFAの用語ではtacticalと呼びます。
made a bright start
「素晴らしい立ち上がりだった」
スタートは「立ち上がり」「すばらしい入り方」です。サッカーに限らずスポーツでは良く使われる表現だと思います。
・the Grenoble midfielder was denied as Denmark goalkeeper Thomas Sorensen…
「阻まれた」
the Grenoble midfielderはここではグルノーブルに所属している「松井選手」の事を指しています。was deniedは直訳すると「否定された」ですが,GKに「阻まれる」と訳すとサッカーの話では据わりが良いです。
a swerving effort
「予測不能なぶれ球」
swerveはto make a sudden sideways movement while moving forwards, usually in order to avoid hitting something.(LDOCE)という意味になります。effortは「努力の成果」(『ジーニアス英和辞典』同上)という意味なので,ここではシュートのことを指しています。
deliver another hammer blow
「もう一発お見舞いする」
ここでは省略していますが,文脈から一撃(blow)という言葉はなくても文として意味が通ります。「お見舞いする」からはhammerのニュアンスがくみ取れると思います。
a curling effort
「弧を描いたシュート」
curlingは良く実況で「弧を描く」などと表現されます。
find a way back into the game.
「試合を立て直す糸口を探す」
back には「(位置・状態が)もとへ」という意味があるので(『ジーニアス英和辞典』同上),back into the gameは,「試合を立て直す」と訳してみました。
nine minutes from time
「残り9分」
ここでは,文脈上timeは試合終了時間のことを指すので「残り9分」と訳しました。
was snuffed out
「(可能性は)無情にも潰えた」
snuff outはto stop or end something in a sudden wayという意味です(LDOCE)。英文では動詞が使われていますが,サッカーのニュースでよく使われる「無情にも潰えた」という副詞を使って必死の攻撃が失敗に終わった事を表現してみました。