常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Persimmon柿生講座#4「アルゼンチンvs.韓国No.3」

もうW杯ネタから抜け出せないPersimmon柿生です。No.2で紹介したイグアインハットトリックについての英語表現を紹介したいと思います。
ハットトリックは英語ではどのように言うと思いますか?hat-trickでもいいのですが,みなさんなら他の言い回しに出会っているのでは…。THE DAILY YOMIURI(2010年6月18日付け)の記事には他の言い方を見つけました。以下の英文を見てください。
It was the first World Cup hat-trick since Portugal’s Pauleta nailed a trifecta in 2002.
太字のnailed a trifecta は文脈からして「ハットトリック」です。では解説に入ります。nailは「…を見事に決める」(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)です。trifectaは競馬に由来する表現で「三連勝単式」という意味があります(「英辞郎on the WEB」)。よって,「3連勝」から「3得点」という意味になったと考えられます。アリゾナ大学からの留学生も「trifectaは3連勝という意味でここではハットトリックと同じ意味で使われている。trifectaは,通常あまりいい意味では使わないが,特にキリスト教関連の話では,良い意味に転化する」と話をしていました(この英文を書いたのはクリスチャンなのでしょうか)。一つの事を言うのにも複数の表現方法があります。日々勉強ですね。(ゼミ生persimmon柿生)