常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問♯13 「draft horse」に挑戦

本日2回目の登場,ゼミ生のますだです(1回目は別の名前で登場しました)。ご指名質問♯13 「draft horse」に挑戦に挑戦します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100613/1276400748
この記事は岩手県の滝沢村で行われたお祭りです。毎年6月の第2土曜日に開催されるもので,その名も「チャグチャグ馬コ(ちゃぐちゃぐうまっこ)まつり」。
まず,見出しのSPEED THE PLOWですが,speedは「〈事仕事などを〉促進させる, はかどらせる⦅up⦆」,plowは「(農耕用の)すき」で(『プログレッシブ英和中辞典』小学館),そのまま訳せば「耕作をはかどらせる」あたりでしょうか。しかし,これで終わりではありません。実は,このSPEED THE PLOWはアメリカの劇作家David Mametの戯曲Speed-the-Plow(1988)を意識したものです。
次に,draft horseについてです。draftには「荷を引くのに使われる[適した]」という意味があり,draft horseで「荷車用の馬, 挽馬(ばんば)」という意味になります(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。
ちなみに,この「チャグチャグ馬コ」は,馬に飾り付けたたくさんの鈴が歩くたびに「チャグチャグ」と鳴るからその名がついたようです。鈴は鈴でも,ting-a-ringやtinkleとは音が違うようなので,「チャグチャグ」という擬音を英語で表現するのは難しいですね。(ゼミ生 ますだ)