常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問#10 cameraに挑戦!

カメ女です。cameraの語源について調べてみました。『ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)によれば,原義は「丸天井の(暗い)部屋→暗箱」のようです。
しかし「暗箱」が原義ということなのでしょうか。調べてみると,その答えは,写真技術に重要な役割を果たした「カメラ・オブスクラ(カメラ・オブスキュラ)」(camera obuscura)という装置にありました。camera obscuraとはラテン語で「暗い部屋」という意味を持ち,その名の通り初期のカメラ・オブスクラは中を暗くした大きな部屋でできていました。このことから,cameraがもともと「部屋」を意味していたことがわかります。
このカメラ・オブスクラは窓のない真っ暗な部屋の壁に小さな穴をあけ,そこから光が通り,反対側の壁に外の景色が映し出されるという仕組みです。写真の技術から応用したもので,これが発展して現代のカメラにたどり着きました。
ちなみに現在カメラ・オブスクラ(カメラ・オブスキュラ)は日本では東京ディズニーシーのフォートレス・エクスプロレーションというところで見ることができます。(ゼミ生 カメ女)