常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Tomboy

こんにちはyori-moneyです。ご指名質問に続き,「おてんば」を取り上げたと思います。
今週月曜日のゼミの時間,私が自分のことを「おてんば」であったと話すと,すかさず田邉祐司先生が「『おてんば』はtomboyだよ」と教えてくださいました。しかし,みなさんここで何か違和感を感じませんか?日本語の「おてんば」は女の子に対して使う言葉ですが,英語では「tomboy」と「boy」からも男の子に向かっての言葉のように感じます。そこで『英語語源辞典』(研究社)で調べてみると「1533−1599:騒がしい男の子,1579−1700:ふしだらな女,1592−:おてんば娘」とあり,この記述からわかるように,初めは男の子を指していたのが段々と女の子へと推移したようです。また『性差別をなくす英語表現辞典』(ロザリー・マッジオ,ジャパン・タイムズ)にも「“tomboy”は以前には,男の子をさした。やがて男の子と女の子の両方をさすようになり,今では女の子のみになっている。」と記述されていました。
また少し話はずれてしまうのですが,sissyという単語も一見sisterをさしていますが,一方では男の子に対し弱虫,いくじなし。という意味も含んでいるそうです。
字面と意味では性別の違う単語があるなんて…。英語は本当に奥深いですね。まだまだ勉強不足です(トホホ…)。次はto to toさんお願いします。