常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

質問 #25の回答:Here's looking at tú

M大学からの帰り道,昨日,田邉先生が出された「質問♯25」が車内で話題に。そこで,今回はgachaが挑戦します。質問内容を振り返ります。
「本日のTelegraphの記事は面白かった。南米はボゴタに在留の「Bogotá gumshoe氏」よるエッセイ。ところでこの見出しはどんな意味?
Here's looking at tú: life as a gringo gumshoe
The full dope on a Latin life spent largely undercover by our very own correspondent, the Bogotá gumshoe」
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100601/1275386913
見出しを訳すためには túが何なのかを知る必要がありました。すぐに意味が浮かばなかった私に,先生からの助け舟が。(毎日助けて頂きありがとうございます!)
 「túはスペイン語
これを聞いた瞬間,2年前勉強したスペイン語の記憶が少し蘇ってきました。túは「君,お前」という意味があり,スペイン語の代名詞の一つです。英語に当てはめるなら,まさにyouが相当します。つまり,上記の見出しを全て英語にすると,Here’s looking at you: life as a gringo gumshoeとなります。
それでも,Here’s(here is)と後ろに続くlooking at you「君を見つめること」(仮訳)との繋がりが分かりません。そこで,辞書を見てみると,Here is to Oで「(略式)…のために乾杯」とありました。(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)そのまま訳すと「君を見つめることに乾杯」,でもまだ座りが良くないです。
これは何かの決まり文句かもしれないと思い,ネットで検索にかけてみました。すると,ありました!これは映画『カサブランカ』の超有名なsceneで使われており,実際にはHere’s looking at you, kid.(君の瞳に乾杯)と訳されています。
見出しの前半部分が分かった所で,次にlife as a gringo gumshoe を見てみましょう。gringo「白人の外国人《中南米で,特に英国人を指す》」とありました。(『同上』)gumshoe
は人名なので「白人外国人gumshoeとしての一生」といった訳でしょうか。
今回の見出しのように,英語には多くの有名なフレーズがあります。英字新聞の見出しでは,それらが文字って使われる事をよく目にします。単語1つ1つ覚えることも大切ですが,田邉先生が日ごろからご指導して下さるように,フレーズ単位で覚えていくことも大事だなと改めて感じた次第です。(ゼミ生 gacha)